20代で転職を考え出したらやること全部

とりあえず3年・・・の3年が経ったので転職をします。人間関係がもう限界。やることはやり切ったので次のスキルを。転職理由は人によって違いますが20代での転職は令和のいま当たり前です。求人のプロとして9万社の支援を行ってきた僕が一番多く触れ合ってきたのが実は20代の転職希望者。

この記事では、20代で転職を考え出したらやることの最適解をご紹介します。個別の状況に関係なく転職をスムーズに行うための方法をまとめました。

転職を検討する20代が考えること3つ

「ちくしょう転職だ！」と思う瞬間は多々あるものの、本当に今が転職のタイミングなのか？はしっかりと考えたいところ。キャリアを形成において重要な20代ですから真剣に考えなければいけません。感情的な波をおさえて冷静に考えてみましょう。

転職によって今の悩みが解決するか？

そもそも転職するべきなのか？を考える必要があります。転職せずとも悩みが解決できる場合は現職にとどまる選択も可能。人間関係が理由の場合は上司に配置転換を相談することで解消する場合もあります。

転職動向調査2023年版（2022年実績）|　キャリアリサーチラボによると、転職者は年々増加。転職理由の第一位はやはり「給与」。業界や会社によって平均年収はおおむね決まってきます。現状よりも高水準の会社に転職できれば高い確率で年収アップが望めます。

手に入れたものを手放す勇気はあるか？

転職においては手放さなければならないものが沢山あります。スキル・経験のほか社内での信頼関係や勝ち取ったポジション・・・。新しく人間関係を築いたり引っ越しを伴う場合も。人間はどうしても変化に対してストレスを感じますのでそれでも厭わない覚悟が必要です。

他社で活躍できる経験やスキルはあるか？

未経験業界・職種への転職のハードルは高くありません。ゼロリセットして新たな道を歩むには20代が最適。経験がなくとも前職で培ったコミュ力や頑張り抜く力は次の会社でも活かせます。同様の職種に就く場合は年収交渉も容易。20代のうちに将来どのようなキャリアを積むかは考えておくと良いですね。

そもそも20代で転職は可能か？

結論、20代の転職はイージーモードです。日本企業の新卒神話もほとんどなくなり、転職するのが当たり前になりつつあります。特に新卒就職から年数が経っていない第二新卒は中途採用を行っている企業にとっては喉から手が出るほどほしい人材。学生気分が抜け、社会人としての心構えができてきた方を積極的に採用したいのです。

既卒・フリーター・ニートも20代だからこそ転職(就職)が容易。正社員での勤務経験がなくとも、今後の成長を期待した採用活動となるため想像よりも難しくありません。現にヒトツキ転職でも、ニート歴3年以上の方の転職成功実績がたくさん。「書類作成→エントリー→面接に行く」という行動は必要。20代だからこそリスタートができるというのを覚えておきましょう。

20代で転職するメリットとデメリット

「転職のしやすい年齢」というのは別として、やはりメリットデメリットはあります。理想とするキャリアプランを明確にして自分の中で納得感を高めておきましょう。

メリット

• 柔軟性があり新しい環境にもスムーズに馴染めます
• 自分でも気がついていない可能性に気がつけるかも
• 実績よりもポテンシャルを重視してくれる
• 内定が出やすい
• 応募できる企業がたくさん
• 未経験・異業種にも挑戦しやすい

デメリット

• キャリアをリセットして新しいことを覚える必要あり
• 早期離職はないか？と企業に思われる
• スキル不足と評価されることがある
• 管理職など中長期的な経験が積めない
• ポテンシャル採用だからと甘く考えすぎない
• 即戦力を求められる仕事には応募できない

20代・未経験から転職しやすい職種

職種	仕事内容
事務職	一般事務や営業事務、英語を使った貿易事務など
販売・サービス職	アパレルや携帯ショップでの接客販売。飲食店・ホテルスタッフなど
営業職	個人相手、法人相手のほかルート営業、新規開拓などさまざま
介護職	入職後に「介護初任者研修」といった資格取得できる場合がほとんど
エンジニア	いわゆる工場で機械を扱うオペレーター業務、保守メンテナンスも
ITエンジニア	難しいプログラミング言語を使わない、インフラ管理などがメイン
施工管理	建設現場で作業内容をまとめ、1日の半分は書類作りを行います

実務経験の浅い20代でも転職しやすい職種はたくさんあります。「自分でもできそう」ではなく「やってみたい」という仕事から未経験業界の経験を積んでいくのがおすすめ。長期的なキャリアプランがある場合は逆算して経験を積むことも検討してみましょう。

事務職

人気職種のため正社員の中途採用は多くありません。無期雇用派遣や契約社員として勤務するパターンが多いです。資格が必要な医療事務や会計・経理は経験者募集がメイン。基本的にデスクワークとなるため、体を動かさない仕事かつ土日休み希望の方に。

販売・サービス職

営業よりも若干セールスのハードルが低いのが販売職です。スマホの販売や来店型保険ショップなど「待ちの姿勢」でお客様対応。商品知識を覚えお客さまに1人1人にあった接客を行います。

サービス業の代表は飲食店や宿泊施設など「他の人が休んでいるときに働く」が基本。お客様から直接感謝の言葉をいただけるため長く勤務する方が多いです。

営業職

「給料の高さ＝難しさ」なのが営業職。不動産や保険商品といった高額なものを扱う仕事はインセンティブも高額。月収100万円を目指せる場合も。無から有を生み出すポジションであり、会社に売上を生み出す重要なポジションです。将来的に起業・マーケティングを志す場合は避けては通れない仕事ともいえます。

介護職

少子高齢化の日本において今後数十年は需要のあるお仕事。サービス付き高齢者向け住宅、デイサービス、通所介護事業所など活躍する場面はたくさん。筋トレが好きな人を積極採用し「マッチョ×福祉」という異色の組み合わせで業績が伸びている「ビジョナリー」さんは要注目。実務経験を積んで難易度の高い資格を取得できればケアマネージャーや施設管理社というキャリアを目指すことができますよ。

エンジニア

自動車をはじめとする半導体関連といったものづくり産業がやはり日本は強い。工場の設備をメンテナンスするための研修から始められる会社が多く、未経験スタートでも一生ものの知識を身につけることができます。なにかを作るのが好きだった方にぴったり。海外研修にいけるなど教育熱心な企業がたくさんあります。

ITエンジニア

未経験からIT職を目指す場合、最初のとっかかりになるのがインフラエンジニアです。難しいプログラミング言語を習得せずとも業務スタートが可能。経験を積みながらできることを増やし更なるキャリアアップ、年収アップを目指せます。

施工管理

建築業界は空前絶後の人手不足で工事の取りまとめを行う進行役を未経験から育てる風潮があります。基本的に施工管理を募集しているのは大手企業のため研修制度が充実。2年3年と続けながら国家資格である施工管理技士の取得を目指し、どんどんスキルアップが可能です。

転職検討中に見るべき口コミサイト

転職を検討しだすと色々な情報が飛び込んできます。気になる企業があった場合まずは下記サイトで実態をチェックしてみるのがおすすめ。ポジティブな情報ばかりではありませんが期待値の調整は必須。

とくに年収データはスキルや経験によって1人1人大きく変わります。自身の経歴であればどのくらいが望めるかという視点で見てみるのがおすすめです。

サイト名	特徴
転職会議	実際に働いた人のクチコミと求人情報を同時に見れます
ミイダス	無料で適性診断が可能。登録後は企業からスカウトが届きます
OpenWork	転職会議同様、元社員のクチコミと求人情報をチェックできます
ライトハウス	エンジャパン運営のクチコミサイト。女性視点の評価が面白い
JobQ	転職に特化した匿名相談サービス。ヤフー知恵袋の転職版
しょくばらぼ	厚生労働省が運営する「一番信用できる」情報サイトです
キャリコネ	転職会議・OpenWork同様のクチコミサイト。給与明細がリアルです

20代におすすめの公的転職支援

行動のとっかかりとしておすすめなのが公共支援サービス。各都道府県どこにでもあるので気軽に行ってみましょう。相談員の方とお話しすることで見えてくるものもあります。

サービス名	特徴
ハローワーク	全国にある公共職業安定所。地元の求人情報が閲覧できます。
わかものハローワーク	全国21ヶ所、相談窓口200ヶ所。おおむね35歳未満向けサービス
ジョブカフェ	若者が就職するための支援をワンストップで受けられます
サポステ	スキルアップのための講座など無料で受講できます

20代で転職を成功させるためのポイント

行動に移すタイミングまできたら成功確率を上げる必要があります。やみくもに動くのではなく、順番に取り組むことで20代での転職を成功させることができます。

退職(転職)理由を明確にする

自分の中で納得度が高くないと途中でモチベーションが枯渇してしまいます。現状を変えるための熱量を維持するために自分の中でしっかりと理由を言語化しておきましょう。

• 年収が低過ぎてもうダメ
• ポジションがずっと変わらない
• 正直、嫌な奴がいて我慢できない
• 異動命令が出たが転勤だけは避けたい
• 会社の評価に不満がある
• 肉体的、精神的につらい
• 意見が言いにくい、通らない
• ハラスメントがあった

などなど、本音の退職理由(転職理由)は基本的にネガティブな場合が多いはずです。なぜなら順風満帆な場合、ほとんどの方は転職を検討しないからです。嫌なことがあるから、現状を変えたいから転職活動をするわけで何も悪いことはありませんよ。

前向きな転職理由に言い換える

自分の本音を言語化できたら、次は前向きな表現に変えてみましょう。これは自分を鼓舞するのはもちろん、退職時に会社に伝えるときに使います。また転職の面接時に必ずと言っていいほど聞かれる質問ですので、自分の言葉で話せるようにしておくことも大切。

本音	前向きな言い換え
年収が低過ぎてもうダメ	売上に貢献することでインセンティブがほしい
ポジションがずっと変わらない	新しいことに挑戦してみたい
正直、嫌な奴がいて我慢できない	きちんと対話をしながら仕事をすすめたい
異動命令が出たが転勤だけは避けたい	転勤辞令で転職する決心がつきました
会社の評価に不満がある	キャリアアップがしたくて
肉体的、精神的につらい	人が足らず月●時間の残業が状態化していた
意見が言いにくい、通らない	A案B案という改善要望を出したが認められなかった
ハラスメントがあった	将来のことを考えて

面接官は「この人は活躍してくれるかどうか？」という視点で採用試験を行います。「上司と相性が悪くて・・・」とそのまま伝えた場合、「うちでも上司とうまくいかなかったら退職するかな？」と思わる場合も。嘘をつく必要はありませんが、評価を下げないように意識してみてください。面接官も退職するほどのことがあったんだな・・・というのは把握しています。

転職活動のゴールを決める

• 年収50万円アップ
• 法人営業に挑戦
• 年間休日120日
• 土日休み
• 転勤なし
• 1ヶ月以内に決める
• 異業種から内定

ゴール設定がないまま走り続けるのが困難なように、転職活動も自分でゴール設定をする必要があります。つまり納得のいく転職活動にするためにも必ず明確にしましょう。ズルズルと転職が長引いてしまう理由のほとんどがゴールがないからです。

転職エージェントを複数利用してみる

求人サイトの利用など自分でできることもありますが転職エージェントがおすすめ。キャリアアドバイザーとの面談を経てぴったりな求人を紹介してくれます。転職のプロがアドバイスしてくれるのではじめての転職では必ず利用しましょう。

現在約2万6000社以上の転職エージェント会社があり、年間約60万人がエージェントを利用し転職を成功させています（令和４年度職業紹介事業報告書）。大手〜小規模事業者までさまざまな会社があるため、複数の転職エージェントに登録し、自分と相性の合う会社を見つけるのがポイントです。

20代が転職エージェントを利用するときの選び方

多くの転職エージェント会社があるため沢山登録しては時間を無駄にしてしまいます。そこで「20代が選ぶべき」転職エージェントの特徴をご紹介します。

未経験転職のノウハウや実績がある会社

会社ごとに得意・不得意領域があります。狙うべきは未経験者・20代・フリーターの転職ノウハウを持っているエージェント。得意領域がずれている場合あまり熱心にサポートを受けられない可能性もあります

未経験職種・業界の情報を丁寧に教えてくれる

20代の転職において大切な視点がほとんどが未経験領域だということ。それを理解しているキャリアアドバイザーは仕事内容や業界についてきちんと説明してくれます。しかしながら「経営幹部の募集」といった求人に関しては明るくありません。20代のあなたが頼るべきは未経験職種・業界の知識があり、丁寧に説明をしてくれるエージェントです。

ヒアリングを丁寧に行ってくれる

会社によってサポート方法は様々ですが、中には適当なヒアリングだけ行い何十社と求人票をメールで送るだけの会社さんも・・・。すでにやりたいことが決まっていたり、自分でじっくり選びたい方の場合はラクかもしれませんが20代の転職はキャリアビジョンの相談もセットで行うのがおすすめ。

転職エージェントのほとんどはキャリア形成のプロ。今後の人生の方向性が間違っていないかもセットでアドバイスしてもらいましょう。

紹介できる求人数が多い

まだお取引が少ないエージェントさんの場合、そもそも提案できる求人がない場合も。面談後しっくりくる求人提案がなかった場合は他を検討しても良いかもしれません。

希望があるなら職種や業界に特化したエージェント

医師・看護・介護・薬剤師・IT・フリーランス・ハイクラス向け・建築・物流・47都道府県エリア特化など、専門分野を絞っている会社も多数。資格や経験を活かしたいなど、すでに自分の中で方向性が決まっている方は特化エージェントを選んでみましょう。

【特化エージェントを使って成功した例】

• 留学経験を活かして働きたい→貿易や海外転職に詳しいエージェント
• 施工管理の経験が5年以上→施工管理専門のエージェント
• 医師・看護師免許あり→医療特化のエージェント

エージェント機能のある求人サイトを使う

求人サイトは沢山ありますが登録時に職務経歴を記入してスカウトがくるサービスも。扱っている求人案件の中から自分で選択し、エージェントが手続きしてくれるという使い方もできるため、自分の中で使い勝手のよさそうなものをチョイスするのがおすすめ。

転職エージェントの利用の流れ

実際のシミュレーションを、弊社「ヒトツキ転職」の例を見ながら具体的にイメージしてみましょう。

20代におすすめの転職エージェント7選

令和の職探しにおいて転職エージェントは利用した方がいい！という前提で、20代におすすめの転職エージェント会社をご紹介します。

【PR】20代・第二新卒特化のヒトツキ転職

20代・既卒・第二新卒・フリーター・ニートの転職に強い弊社のPRになります。仙台を拠点としていますが人材企業様とのネットワークを使い全国の求人を提案可能。人材業界歴の長いアドバイザーが結集してできた会社のためノウハウも豊富です。

• おすすめ度：★★★★★　※20代の場合
• ヒトツキ転職　-　株式会社イチゲキが運営（クリック）

doda

パーソルキャリア株式会社が運営している転職エージェントのdoda。リクルートに次ぐ業界トップクラスで、求人数は圧倒的な28万件以上。オリコン顧客満足度®調査 転職エージェント 20代 第1位で若い方にこそおすすめ。

リクルートエージェント

業界最大手で転職社の8割が利用するのがリクルートエージェントです。取り扱い求人数はdodaの2倍以上！多くの企業様と契約、多くの転職希望者をサポートしており全業種を網羅。dodaと合わせて必ず登録しておきたい転職エージェントになります。

マイナビジョブ20’s

20代の若手をメインターゲットとしてマイナビジョブ20’s(トゥエンティーズ)。対象者を絞っているからこその丁寧な対応が評判の転職エージェントです。都市部に求人が偏っているため、リクルートエージェントやdodaとの併用がおすすめです。

ハタラクティブ

レバレジーズ株式会社が運営するハタラクティブは、第二新卒やフリーターといった社会人経験が少ない方のキャリア支援に特化したエージェントです。内定率8割以上、内定先の86.5%が大手企業と20代こそ利用推奨。

キャリアスタート

キャリアスタートは、キャリアスタート株式会社が運営。新卒・既卒・第二新卒・フリーター・ニートを対象にした若年層向けの転職支援サービスです。年間350名の転職成功実績があり、リピート率も90%を超えているのが特徴。30代のサポートにも強みがあるため20代を過ぎてしまっていても利用できますよ。

UZUZ(ウズキャリ)

2012年にスタートしたベンチャー企業のUZUZ(ウズキャリ)は、1人あたり平均12時間という手厚いサポートをしているのが特徴です。内定見込みがある人を優先してサポートするのが大手ですが、UZUZは違います。やる気や人柄をしっかりとみてくれるため本音でぶつかりたい方にぴったり。

【女性向け】20代におすすめの転職エージェント

男女雇用機会均等法によって、性別による求人募集は法律NG。ですが、男性しか採用しない職業があります(その逆もしかり)。最初から女性向けというのがわかっているだけでも転職活動の進め方もだいぶラクに。

type女性の転職エージェント

株式会社キャリアデザインセンターが運営しているtype女性の転職エージェントは「女性の新しいキャリアを提案する」というコンセプトで運営されています。対応エリアは一都三県のみ。「女性」「エンジニア」「営業」の3つの軸で転職希望者をサポート。利用者の7割以上が年収アップを叶えているため、収入アップが見込める可能性が大きいです。

マイナビエージェント-女性の転職(Woman Will)

マイナビエージェント-女性の転職(Woman Will)は、大手マイナビが運営する女性サポートに特化したエージェントサービスです。女性のキャリアアドバイザーが多数在籍しており、女性の転職成功実績も多数。できれば同性に相談をしたいという方にぴったりのサービスと言えます。

まとめ

何十年と社会人として生きていくにあたり20代のキャリアはとても大事な時期です。無料でキャリアのプロに相談できる転職エージェントの利用が最もおすすめ。ですが、そのほかにも

• 親や親戚など身近な人に相談する
• 自分より経験のある先輩に話を聞いてもらう
• 普段一緒にいる友達と話してみる

など、とにかく1人で考え込まずに誰かに相談するのが大切。「ちょっと恥ずかしい」という場合、キャリアアドバイザー（転職エージェント）に相談を。誰かと話すことで自分でも気がついてない強みが見つかるかもしれませんよ。